再生医療 その4 再生医療のコスト分析(続)

《その3》で1)開発費の負担、2)Process Developmentの費用、そして3)生産施設の減価償却費についての考え方を示した。今回は残りのコスト項目について考え方を示す。 4)生産施設のバリデーション、クオリフィケーション、キャリブレーション等のメン…

再生医療 その3 再生医療のコスト分析(続)

再生医療 その3 再生医療のコスト分析(続) 開発費の負担を別にすると、再生医療のコスト分析において、最大のパイは細胞そのものを増殖、分化・誘導する加工に関わる部分であることに間違いが無い。経産省が中心になって纏めた再生医療等安全性確保法(平…

再生医療 その2 再生医療のコスト分析

再生医療の本当の難しさは“大規模プロジェクトとしてそれを認識する有識者が不在で、個別業種の集合としてプロジェクトを認識していることである”と前回述べた。そして、産業界として再生医療の実用化をバックアップすべき組織であるはずのFIRMの行動が、業…

再生医療 その1 - 再生医療の難しさ

キーワードとして「再生医療」という言葉がマスコミに登場したのは約20年前に遡る。以来、日本再生医療学会が2001年に創立され、2012年には京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞の作製についてノーベル医学・生理学賞を受賞され、従来の体幹細胞、ES細胞に加えて…

賞'(Award)に思う

今迄”賞”に縁の無い者がこのような発言をして良いか、後ろめたさを感じるが、最近何事にも”賞”が絡んでくるのでつい自分の考え方を述べたくなった。 スポーツや碁・将棋等の勝負事は除いて、国際的な賞'Award)としてノーベル賞、アカデミー賞、等がマスコミ…

「ビッグデーターと人工知能」(西垣通著、中央公論社)を読んで

あろうか?AIが巷で大騒ぎされている中で、客観的にAIを評価している学者がいないかと探していたら、偶然、標記の図書を見つけ購入した。 西垣氏は古くからの情報処理学者で、コンピューターを利用した種々の計算、統計処理の初期から、データー処理について…

星 新一賞 落選小説 その1 「ウロボロスの蛇」

ウロボロスの蛇(本文) 今日の株式会社ゼウスホールディングスの株主総会には前代未聞の話題を集め、世界各国からマスコミが参加したいという希望があり、急遽、帝国ホテル富士の間から、国技館へと会場を変更していた。世界が注目するのももっともな話で、…

AIの脅威についての意見表明

2015.7.29ブエノスアイレスで開かれた「AIに関する国際会議」に”自律ロボット兵器の禁止」を訴える書簡をイーロン・マスク、スティーブン・ホーキング博士、エリック・ホロヴィッツなどの知識人が提出したことは知られている。これはAIの開発が進み、”思考…

AIが許される範囲(3)

自動車の自動運転についてレベル3,4は止めるべきであるというのが私の主張である。その最も大きな背景は、他の複雑なシステム製品に対しても同様であるが、システムが複雑になるほど、トラブル発生の確立が指数的に大きくなり、自動車のように一般人を乗…

AIが許される範囲(2)

AIについては、恐らくプラスの面だけが強調されて研究開発・普及が進むであろう。それはそれで良いことである、 下表は「官民 ITS 構想・ロードマップ 2016 」~2020 年までの高速道路での自動走行及び限定地域での無人自動走行移動サービスの実現に向けて~…

AIが許される範囲(1)

先に、AIの普及が人間を駄目にするのでは?という最も基本的な懸念と、危険度について述べた。しかし、AIの開発、導入はバブルの状態にあり、殆どの企業や研究機関が競ってAIに走っていて、私のように、AIの開発、導入に疑問を大ぴらに話す人は稀であるよう…

AI の危険度

今朝の日経にAIに関する”規制”の記事あり、読みましたか? これを読む限り、真の危険性について理解が進んでいないことが分かります。 AIが一度走り出すと(そのようなプログラムがあると)、”ヒト”が緊急停止ボタンを先に押さない限り、または、電源を抜か…

AI って人を駄目にするのでは?

毎日、嫌になるほどAIの記事が多いが、本当にAIが人類をどれだけ豊かにしてくれるか疑問に思っています。何も考えない、調査能力、運動能力、知識を組み合わせる能力等が次第になくなり、遂には”考える葦”でなくなることが心配です。CPUが発達したために…